耐用年数

10年10万キロの理由

以前、車を購入する際に、ディーラーの担当者に車の寿命についての質問をしたことがあります。

答えは、乗り方にもよるけれど、きちんとメンテナンスをしていけば、10年以上、かなり長いこと乗ることができます、ということでした。
もちろん、多少の営業トークは入っているのでしょうが、現代の車においてはその答えは間違いではないでしょう。

昔は車の寿命や耐用年数は、10年10万キロというのがひとつの目安とされていました。
これには、実は明確な理由があって、車の内部に使われている「タイミングベルト」と呼ばれる部品の寿命が影響していました。

昔の車のエンジンは、エンジンをかける際にまずタイミングベルトを動かす必要があったのですが、このベルトの寿命がおよそ10万キロであったためです。

10万キロ、ないしは10年ほど経つと、タイミングベルトを交換せざるを得なくなるため、自然と車自体の買い替えに踏み切る人が増えたというわけなのです。

ところが現代の車は、タイミングベルトが耐久性の高いタイミングチェーンと呼ばれる部品に変化し、30万キロくらいであれば交換せずにすむように進化しました。

つまり、一般的な車の使用であれば、10年くらいは楽に耐久することができるのです。

 

昔の車と現代の車

ただし、現代の車は昔の車に比べると、電気を使用した仕掛けが随所に使われています。
家の家電などは10年も経つとかなり故障する割合が増えてくるので、複雑な電子回路部品を搭載している車ほど、不安に感じる人が多いかもしれませんね。

車の電装関係の寿命はメーカーによってさまざまなため、一概には言い切れませんが、屋内で使用する家電に比べれば、耐久性などを考慮して作られている場合が多いようです。

そのため、耐用年数が10年というものは少なく、短くても20年程度は持つように作られているそうです。

そう考えると、現代の車は乗りつぶしてから買い替えるというよりは、デザインに飽きたとか、細かな故障が増えてきたというようなことをきっかけに買い替えられることが多いと考えられます。